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レスピーギ:ベルファゴール 序曲
アシュケナージ(ヴラディーミル)

定価: ¥ 3,000
販売価格: ¥ 2,850
人気ランキング: 64496位
おすすめ度:

発売日: 2006-01-25
発売元: オクタヴィアレコード
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
アシュケナージのバトンも、やや???
レスピーギの三部作の影に隠れた秘曲2曲、つまりバレエ組曲『シバの女王ベルキス』と『教会のステンドグラス』を1枚のCDにしてしまった、とても贅沢な1枚である。しかも指揮はあのアシュケナージなのだから買わない手は無い。
『ベルキス』の演奏はいたって標準、1楽章で一部テンポ感が従来と大きく異なる(早くて軽い!)が、それ以外はオケのレベルの問題もあるが特筆する点も少ない。アシュケナージの解釈も全体的にあっさりしており、若干エキゾチズムに欠ける。演奏としては不朽の名盤であるサイモン/フィルハーモニア管が1枚も2枚も上。
むしろ面白いのは『教会のステンドグラス』の演奏で、こちらドラマチックな曲想がよく引き出された快演
華やかですが抒情性もしっかりキープ。
アシュケナージとオランダ放送フィルによるレスピーギの「秘曲集」。
オーケストラフアンにとっては「秘曲」ではあるが、「シバの女王、ベルキス」などは木村吉宏らによる編曲により吹奏楽の世界では広く知られている楽曲だ。
しかし、原曲であるフル・オーケストラスコアによる録音は少なく、貴重な録音であることは間違いない。
オットリーノ・レスピーギ(Ottorino Respighi 1879-1936)はイタリアの純粋管弦楽曲の重鎮ということになるが、オペラも多く書いており、決して「オーケストレーションの専門家」というわけではない。
また、グレゴリオ旋法や古楽の研究において高い業績を活かしており、その成果を自身の作品に反映させている。
そのため華麗なオーケストラ書法と、古楽的メロディの結実という、稀なる成果をもたらした。
ここで聴かれるのは、その頂点群ともいえる作品だ。
アシュケナージはやや早めのテンポをとっているようだが、金管群の細やかで迅速な反応は聴き応え満点だ。
全般に華やかな楽曲であるが、抒情的味わいを随所に折り込むのは「ローマ三部作」と一緒で、さすがである。
「シバの女王、ベルキス」でファゴットによって奏でられるエスニックでかつ抒情的な旋律は夢想的で美しい。
また各曲で配置される「舞台裏楽器群」の効果も面白い(「シバの女王、ベルキス」の「狂宴の踊り」における舞台裏のテノールはトランペットを用いた版によっている)。
「教会のステンドグラス」はもともとレスピーギ自身のピアノ曲(これもグレゴリオ旋法に基づくもの)の編曲。
「大天使ミカエル」における竜の地上落ちのシーンや、壮麗なオルガンを伴う「偉大なる聖グレゴリウス」など聴き所だ。
録音は同じコンビによる前作(ローマ三部作)と同様で、分解能が高くソリッドで近めのサウンド。やや特に弦の音色などは固め過ぎるところもあり、好悪がわかれるかもしれない。
それにしても、大編成オーケストラのあらゆる音をキメ細かに掬い取った奏者とスタッフの努力は十分実を結んでいると言える。
変な演奏
「シバの女王ベルキス」は、吹奏楽では定番化した感のある曲ですが、オケ版は録音も少なく、新しい録音は歓迎されるべきです。しかし、このディスクの録音は、それを考えても良いとは言えません。
まず、第1曲のソロモン王の入城シーンですが、一般的な演奏と比べて2倍ほどのテンポで演奏しているため、威風堂々とした入城というより、せっかちで落ち着きのない王様になってしまってコミカルでさえあります。はっきりいって、おかしいとしか言い様がありません。
また、第4曲では、本来テノール独唱の指定となっている部分をTrp.ソロに置き換えています。原曲に置き換えの指定があるにせよ、鳴り物入りで出した録音であるからにはテノールのまま演奏して欲しかったところです。
「教会のステンドグラス」は、レスピーギの作品中で最も美しい楽曲といわれることさえありますが、このディスクでの録音は繊細さにかけるといえるでしょう。「ベルキス」も同様ですが、tuttiやffの部分で空中崩壊しかけたり、ガサツな演奏になったりします。また、フレーズや楽器の使い分けをやたらと強調する傾向で、すなおな流れに聞こえません。
CDパートにおける録音の方は、中音域が薄く、弦楽器の広がり感に欠け、全体に平たい印象になっています。EXTONにしては悪いと言えそうです。(SACDパートは再生できる環境にありません。)
なお、オビには「秘曲集」などと銘打っていますが、「ベルキス」はオケ版でも3つの録音があり(発売順にSimon/Philharmonia版・大植英次/ミネソタ版・飯森範親/ロイトリンゲン=ヴュルテンブルク版)、「ステンドグラス」はそれ以上の録音がありますから、それ以外の文も含めて、ちょっと誇張が過ぎるかと思われます。
ローマ3部作以外があまり注目されない中、「ベルキス」や「ステンドグラス」の録音を増やしたという点では評価に値しますから、ギリギリ及第点で100点のうち31点としておきます。








